~便乗詐欺にご注意を~
いよいよ本年(2024年)7月3日から、新紙幣が発行されます。
一万円札は、「近代日本経済の父」と呼ばれ、生涯で設立や育成に関わった企業は、およそ500にも上り、少し前の大河ドラマ「晴天を衝け」で取り上げられた“渋沢栄一”、五千円札は、日本で最初の女子留学生として6歳で岩倉使節団と共にアメリカに渡り学んだ後、女子英学塾(現在の津田塾大学)を創立する等の功績を残し「日本の女性教育の先駆者」と呼ばれる“津田梅子”、千円札は、破傷風の治療法を開発したり、ペスト菌を発見したりする等の功績を残し、「感染症学の巨星」、「近代医学の父」と呼ばれる細菌学者の“北里柴三郎”の肖像画がそれぞれデザインされています。
紙幣のデザインが変わるのは実に20年ぶりのこととなります。
このような世の中で大きな話題となる出来事が起きたとき、詐欺師にとって絶好のチャンスとなります。少し前には、新元号「令和」に便乗して「元号が変わるので通帳やキャッシュカードが新しくなります」と嘘をつき、通帳やカードをだまし取る事件が相次いだそうです。
日本銀行法第46条第2項は、「日本銀行が発行する銀行券は、法貨として無制限に通用する」と明記し、日本銀行が発行する通貨に無制限の強制通用力があることが定められています。そのため、法律上特別な措置が取られない限り、旧紙幣が使えなくなることはありません(自動販売機、券売機等の性能上の支障は除く)。
財務省からも注意喚起がなされているとおり、現行の日本銀行券は、新しい日本銀行券が発行されたあとも、引き続き通用しますので、「現行の日本銀行券が使えなくなる」、「旧紙幣が使えなくなるため交換のために回収します」等と騙った“便乗詐欺行為”には十分にご注意ください(高齢のご親族、お知り合いへも呼びかけてください)。