景品表示法による規制~その2(一般懸賞と総付懸賞について)

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Q1、景品表示法において、くじや特定行為の正誤などによる懸賞にはどのような規制がありますか。 
A1、 
 「一般懸賞」とは、このうち単一の事業者が行うものを指し、景品の価値が消費者の判断を狂わせないよう、厳格な上限額が定められています
 一般懸賞では、「最高額」と「総額」の2つの制限を同時に守る必要があります。

取引価額(商品の価格等) 景品類の最高額     景品類の総額
5,000円未満       取引価額の 20 まで 売上予定総額の 2% 以内
5,000円以上                         一律 10万円 まで           売上予定総額の 2% 以内

     
     

計算例: 500円の雑誌を購入して応募するクイズの場合
 最高額:500×20=10,000円 まで
 総額:その雑誌の売上予定総額(例:100万円)の 2%(2万円)まで

Q2、では、景品表示法において、くじや特定行為の正誤・優劣に関し「懸賞」に該当しないケースにはどのようなものがありますか。
A2、 
 以下の場合は、一般懸賞の規制(上限10万円など)を受けません。
オープン懸賞: 
 商品の購入やサービスの利用を条件とせず、例えばSNSのフォロー&リツイートのみ、あるいはWebサイトからの応募だけで誰でも参加できるものについては景品額の上限はありません。
値引き:
 単なるキャッシュバックや、同一商品のサービス提供(2個買うと1個無料など)は「景品」ではなく「値引き」とみなされることがあります。
③なお、総付景品(ベタ付け景品)はQ4、A4を参照。

Q3、景品表示法に違反した場合のリスクを教えてください。
A3、 
 もし限度額を超えた景品を提供した場合、消費者庁から措置命令(違反の公表や再発防止策の策定)を受けたり、課徴金(売上に応じた罰金のようなもの)を課される可能性があるため、キャンペーン設計時の計算は非常に重要です。

Q4、では懸賞によらずに景品類が提供される場合の規制はどうですか。
A4、 
 懸賞(くじやクイズなど)によらずに提供される景品は、景品表示法において「総付景品(そうづけけいひん)」、通称「ベタ付け景品」と呼ばれます。
 「もれなく全員」や「先着順」にプレゼントする場合がこれにあたり、一般懸賞よりも上限額が厳しく制限されているのが特徴です。なお、「先着100名様にプレゼント」という企画は、一見「外れる人がいるから一般懸賞ではないか」と思われがちですが、法的には「総付景品」として扱われます。 「早く行けば必ずもらえる」という状態は、運やスキルによる決定(懸賞)ではなく、単なる提供条件の提示とみなされるからです。そのため、豪華な景品を先着で配ろうとすると、以下の「20%ルール」に抵触して違反になるケースが多いので注意すべきです。


Q5、総付景品の制限規制はどうなっていますか
A5、 
 総付景品には、一般懸賞のような「総額(売上の2%)」の制限はありませんが、「景品1つあたりの最高額」が取引価額に応じて決まっています。

取引価額(商品の価格等)

景品類の最高額

1,000円未満

一律 200 まで

1,000円以上

取引価額の 10分の2(20%) まで


 1,000円未満の商品(お菓子や雑誌など)におまけを付ける場合、どんなに安くても200円分までは認められます。一方で、高額商品になっても「価格の2割まで」という制限があるため、一般懸賞の「10万円」に比べると、豪華なものを出すのは難しくなります。
 具体的にいうと、
①500円のペットボトルにおまけを付ける場合 
 取引価額が1,000円未満なので、おまけの価値は200円が上限です。
②5,000円の化粧品を買うとポーチをプレゼントする場合 
 取引価額が1,000円以上なので、5,000×0.2= 1,000 が上限です。
③来店者全員にティッシュを配る場合
 購入を条件としない「来店者への提供」は、通常、取引価額を100円として計算します。1,000円未満のルールが適用されるため、景品は200円以内である必要があります。

Q6、規制の対象外となるものはどういう例がありますか。
A6、
 以下のものは、形式的に「もれなく提供」されていても、総付景品の規制を受けません。
①商品の販売に必要なもの: 商品を入れる袋、商品を設置する作業など。
②見本(サンプル): その商品の試供品。
③自店で使える割引券: 次回使えるクーポンなど(ただし、他店でも使える共通商品券などは景品扱い)。
④開店・創業記念品: 社会通念上妥当な範囲の粗品(例:社名入りのカレンダーやボールペン)。